
星のや竹富島においては、総延長4.4キロにわたるグックと呼ばれる伝統的空石積みがリゾート全体の骨格をなしている。
客室ゾーンを形成している「井然形式」、皆が集うパブリックゾーンを形成している「グスク形式」という2つのパターンから成り、これらが組み合わさってリゾートの風景とそこでの体験を提供するよう計画された。2つとも時代の中で生み出されてきたこの地方独特の形式だが、それぞれが開放感の中のプライバシー、次々に違う風景へとつながる楽しさを念頭にベストミックスが検討された。
グックで囲まれた景観に集落を守る森、離島の生産の風景である畑、牧草地など島由来の風景を配置して行き、まさに新しいリゾートでありながら島の一部としてとけ込んで行くことを意図している。プールゾーンのすり鉢地形は、グックを積むための琉球石灰岩採掘の跡地であり、従ってプールの形状はデザインと材料調達の融合した形態とも言える。このゾーンはビーチを持たないこのリゾートに取って中心となる大きな風景であり、それは水と緑と大きな空で構成されている。






















Data

星のや 竹富島
Hoshinoya Taketomijima
| 竣工 | 2012年4月 |
|---|---|
| 規模 | 67,249.79㎡ |
| 住所 | 沖縄県八重山郡竹富町 |
| 業務内容 | 基本設計、実施設計、設計監理 |
| 施主 | 株式会社星野リゾート |
| 協働 | 建築:東 環境・建築研究所 照明:ICE都市環境照明研究所 ランドスケープ構造:リズムデザイン 建築構造:KAP 設備:ハルス建築環境設計 写真:吉田 誠 |
| 担当 | 長谷川 浩己、鈴木 裕治、金井 幸雄、須貝 敏如 |

