
屋上庭園は3Fアトリウムの上部に位置し、中庭を囲むように13Fまでオフィスが立ちあがっている。この庭園は基本的に孟宗竹を植えた土俵のようなリングが、黒御影の石盤を囲んでいるだけである。しかし、この庭園はどこからも決して同じ表情を見せない。タマリュウのマウンドに植えられた、孟宗竹のそよぎは、複雑に動く風の流れを映し出す。就業時間とリンクして昼、夕の2回、石盤からミストが吹き出し、鏡のような石盤をつくり出す。ここには空の様子、雲の動きが映し出され、見下ろすことによって空を感じることができる。役員室前には「風見魚」と呼ばれる、魚を模した風向計が50基ほどグリッド状に配置され、あたかも魚の群れのように、風の動きに反応して一斉に同じ方向を向く。個々のパーツは自然を映し出しながら、それぞれが組み合わさり、常に違った顔を見せている。
※当プロジェクトはササキエンバイロメントデザインオフィス(SEDO)にて設計されたものです。



















Data

YKK R&Dセンター屋上庭園
YKK Research & Develop Center
| 竣工 | 2008年9月 |
|---|---|
| 規模 | センターパーク 8ha 古御堂エリア4.8ha |
| 住所 | 富山県黒部市吉田200 |
| 業務内容 | 基本設計、実施設計、設計監理、マスタープラン |
| 施主 | (株)YKK |
| 協働 | 広域マスタープラン・建築:大野 秀敏+吉田 明弘/APLdw 植栽監修:長井 真隆 写真:オンサイト計画設計事務所 |
| 担当 | 三谷 徹+戸田 知佐、鈴木 千穂(元所員)、原 行宏、廣松 奈美子(元所員) |
| 受賞歴 | 2009:グッドデザイン賞、2010:第8回環境設備デザイン賞、2011:BELCA賞、土木学会デザイン賞奨励賞 |

