
軽井沢特有のカラマツ林を主体とする林の中にたてられた山荘のためのデザインである。既存の林相がもつ柔らかな光と影、その林床をおおう地被植生の湿り気、そうした敷地の空気を最大限尊重するため、最小限の形態操作で、山荘にふさわしい個性的な空間をつくり出すことが必要であった。つくられたのは林道から山荘テラスに直接至る、細いボードウォーク一本のみである。既存のカラマツとヤマミズキを縫うように折れ曲がるボードウォークが敷地の広さを最大限感じさせ、また山荘から前面道路までの距離感を増幅する。大きなカラマツをまわりこむボードウォークの屈曲部には小さなベンチがつくりこまれている。



















Data

軽井沢藤井邸庭園
VILLA FUJII Garden
| 竣工 | 2000年 |
|---|---|
| 規模 | 1,653.69㎡ |
| 住所 | 長野県軽井沢町 |
| 業務内容 | 基本設計、実施設計、設計監理 |
| 施主 | 藤井 照穂(個人) |
| 協働 | 建築:宇野求+フェイズアソシエイツ、上野・藤井建築研究所 構造:オーク構造設計 |
| 担当 | 三谷 徹、鈴木 裕治、廣松 奈美子(元所員) |

