
敷地は播磨科学公園都市の西端に位置し、周辺の山、雑木林に近接するエリアである。計画した主な施設は庁舎と駐車場である。環境への配慮をテーマとした全体計画の中で、ランドスケープからは伐採、大造成された宅盤に対し、新たに雑木林をかぶせることで、播磨の自然と計画する施設を互いに共存させることを試みた。300台に及ぶ駐車場は、利用者の使用時間が短いことから、8割を芝生の車室とし、舗装面積を極端に減らした。さらに高木をランダムに配置することで、虚の空間となりがちな駐車場に対し、緑の広がりを可能な限り連続させた。また、建築内部の半屋外的なコンコースにも、播磨の森を形成する中低木、林床を形成する地被などを展開することで、庁舎というパブリックな施設に訪れた人々が緑とふれあい、播磨の豊かな自然を再認識することができるよう願っている。



















Data

西播磨総合庁舎
Nishi Harima Civic Center, Landscape Design
| 竣工 | 2002年 |
|---|---|
| 規模 | 28,780.67㎡ |
| 住所 | 兵庫県赤穂郡 |
| 業務内容 | 基本設計、実施協力、監理協力 |
| 施主 | 兵庫県 |
| 協働 | 建築・設計組織ADH 法政大学渡辺研究室 構造:梅沢構造事務所 鉄塔:川口衛構造設計事務所 設備・類設計室 サイン:GK設計 照明:LPA |
| 担当 | 長谷川 浩己、鈴木 裕治、廣松 奈美子(元所員) |

